crosstalk
2015.01.22

暮らしかた冒険家 meets

volume 5みどり荘で分かった、クリエイティブな人ほどオフグリッドライフなワケ

  • Text葛原信太郎
  • Photo伊藤 菜衣子

〈後編〉見せかけのクリエイティブはいらない

暮らしかた冒険家も思わず脱帽な超絶オシャレコワーキングスペース「みどり荘」。高級住宅街の中に突如現れる廃墟のような建物で、玄関にはスタイリッシュなピストバイクが並び、様々なクリエイターが日々モノづくりにのめりこむ。ギャラリーやライブラリーもあって、アイデアと人が入り交じる未来の働き方を象徴する場所として、大注目されている場所です。 ここにソーラーパネルが並んだのは、2014年1月のこと。資金の集め方はクラウドファンディングを使い、ワークショップやイベント通じて、いろんな人と一緒にプロジェクトを進めました。 導入から1年経った今「一体どうなってるのー?」ということで、みどり荘を運営する小柴美保(以下:小柴)さんと大矢知史(以下:大矢)さんに話を伺いました。そこから見えてきたのは、クリエイティビティの本質とオフグリッドライフは非常に相性がいいということ。そして、新しいアイデアは、いつでも人をワクワクさせるんだということです。

新しいことに敏感である

大矢 ホントはマッドサイエンティストを呼んで、いろんな発電方法の実験場にしたかったんだよね(笑)

小柴 最近は藻がいいらしいよ

ジョニー え?藻!?

小柴 仙台に発電所があるんだって、今度行きたいなと思ってて。

菜衣子 みどり荘がさらに藻で、、、

小柴 緑になる(笑)なんか、すっごい湿気になりそう。。。

これが更に緑に、、、(笑)

これが更に緑に、、、(笑)

――藻発電?なにそれ?と思って調べてみたらありました。なんと仙台市長が自ら文章を書いています。

『海や沼などに生息する藻類。その中に「石油を生む藻」がいることをご存じですか?
この藻を使って、下水の生活排水や汚泥からオイルを作り出すという、夢のような話が実現に向けて走り出しました。この世界初のプロジェクトは、先週、仙台市の南蒲生浄化センターの片隅で始まりました。』
「走り出した夢のプロジェクト -藻から次世代エネルギーが生まれる-(106万市民のみなさまへ)」より引用

――これはまったくもって知りませんでしたが、とんでもなく面白そう。いやはや、こんな話題、どこで仕入れてくるんでしょうか。。。

各部屋で各々のクリエティブをすすめていきます。

各部屋で各々のクリエティブをすすめていきます。

大矢 ソーラーだけじゃなくて、定期的に発電の仕組みを入れ替えていったらおもしろいよね。そういう場所ってなかなかないと思う。いろいろな発電の仕方があるairbnbの部屋があってもおもしろいかも。そうやったら、もっと多くの人がオフグリッドライフを楽しめると思うんだよね。

小柴 そうだね。みどり荘2は「R水素」を導入するしね

――はい、また新しいキーワードが出てきました。「Airbnb」、「みどり荘2」、「R水素」、、、順番にちょっと説明しますね。

――Airbnbとは、ホテルを予約するのではなく、人のお家の空いてる部屋を予約することができるインターネットサービスのこと。そのネットワークは世界中に広がっていて世界190ヶ国34,000以上の街で貸す人と借りる人をつないでいます。宿を提供する方とのコミュニケーションが面白く、全く新しい旅を体験できる方法として注目されています。
Airbnb→https://www.airbnb.jp/

――そしてみどり荘2とは、南青山にできた新しいコミュニティ空間「COMMUNE246」の中にできた2つ目のみどり荘のこと。COMMUNE246は、オープンエアドーム型の共用スペースを中心に、フードカートやカフェ、ユニークな講義を展開する(暮らしかた冒険家も授業を持っていますね)学びの場 自由大学、そしてシェアオフィスとして、みどり荘2があるとてもユニークなスペースです。
みどり荘2でお仕事したい人はこちら→http://midori.so/post/781/
COMMUNE246→http://commune246.com

これができたてほやほやのみどり荘2。

これができたてほやほやのみどり荘2。

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中も使いやすそう。

――このみどり荘2にR水素が導入されるとのこと。R水素とは、再生可能エネルギーを使って水から取り出す水素のこと。つまり、再生可能エネルギーを地域で「つくって、ためて、つかう」という循環を生み出す仕組みです。太陽光や風力、小水力などの自然エネルギーは、使いたいときになかったり(今回の取材でも曇りの日はソーラー発電ができないので「泣く泣く東電に頼る」なんて話ができてきました)、逆に余ってしまうときがあります。その欠点を補い、自然エネルギーの可能性を広げるのがR水素です。
R水素ネットワーク→http://rh2.org/

――つまり、南青山の超絶オシャレ空間で、オフグリッドライフを体験できるわけです。それもこれも、クリエイティブな人はとにかく新しいアイデアが大好きだということなんですよね。常識ぶち破る画期的なアイデアを生み出すクリエイティブな人たちは、新しいものをどんどん知って、実際にやってみちゃう。クラウドファンディングを利用するというのも、新しい資金の集め方ですよね。クリエイティブな人の生活は、電力だけでなくインフラや既存の関係性をぶち破っていて新しいもの作っていく。

見せかけのクリエイティブはいらない。大事なのはスピリット。

小柴  最近、わざとらしいクリエイティブについて考えていて。コワーキングスペースもいろいろ増えてきてるんだけど、すごく上っ面だけだなって感じるところも多くて。それって「作られた」クリエイティブだからなんだよね。初めから作られてしまっていて、答えがすでにある、みたいな。

オシャレだけど雑多さもあり、いろんな人が遊びに来る不思議な場所です。

オシャレだけど雑多さもあり、いろんな人が遊びに来る不思議な場所です。

菜衣子 クリエイティブと言えば、イームズのシェルチェアを入れればいいんだろうみたいな。あれ、いやだよね。

小柴 そうそう、ポートランドの真似だけすればいいんだみたいな。

菜衣子 そうなんだよ!スピリットなんだよ!!

小柴 オフグリッドだって、スピリットが大事なんだよね。

――例えば、DIYなんていうのは、お金を使いたくないから自分で自分の必要なものを作ろうって考えなのに、「それっぽいもの」を高いお金をかけてつくる。それって、見かけは同じようでも、まったく真逆のことなんですよね。バブリーだった昔と違い、今は限られた資金を、上手に使う時代。むしろ、初めから大きなお金をかけて、買ったり外注したりするなんて、カッコ悪い。

棚もDIYや、中古の使い古されたもの。これがかっこいい。

棚もDIYや、中古の使い古されたもの。これがかっこいい。

――つまり、”CREATIVE LIFE = OFF GRID LIFE” ってこと。必要性があるから作る。新しいものにワクワクするから導入する。スピリットをもって本質を大切にする。これこそがクリエティブの醍醐味であり、それは既存の枠組みからオフグリッド、つまり外れてみて、新しい価値観を生きるということです。クリエイティブな人ほどオフグリッドライフなワケはこういうことなんじゃないかと。

――ということで、見せかけのクリエイティブに踊らされるのではなく、自分のオフグリッドライフをどんどん作り出していきたいですよねぇ。最近、ほしいなと思っていたものはありませんか?それは自分で作れませんか?友達と協力したら作れたりしませんか?誰かに譲ってもらったりしませんか?あなたの生活の至る所にも、オフグリッドライフのヒントがたくさん隠れているはず!!!